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2006-10-29

日本のメディア芸術100選

日本のメディア芸術100選が発表されました。ラインナップをみるとどれも見覚えがあり、なるほどと思うものばかりです(笑)この結果発表に対して、ちょっと気になる評論をみました。

このうちマンガ部門では、第一位が井上雄彦『スラムダンク』、第二位が荒木飛呂彦
『ジョジョの奇妙な冒険』、第三位が鳥山明『ドラゴンボール』であった。この三作
品はどれも人気作ではあるが、一九八〇年代以降のものに限られており、この半世紀
を代表するベストストーリーとは言いたい。この「芸術百選」は端的に言って衆愚的
な人気投票なのである。
研究者、評論家、編集者が選べば、量的にも質的にも重要な作品を全時代にわたって
満遍なく選んだはずだ。マンガは、その出自において大衆芸術であり、今なお大衆芸
術の要素が強いジャンルでありながら、当の大衆自身はその全容も核心もつかんでは
いないのである。私はここに民主主義の「本質的不可能性」を見る。民主主義はその
本質からして実現不可能なのだ。民主主義はその実現を追求する不断の過程である、
などと言われるけれど、不断に努力をしようとしまいと、本質的に不可能なのだ。
見識ある専門家(代議員)をまず選ぶ間接民主主義ならいいようだが、現実の政治を
みれば、本質は変わらないことは明らかだ。とはいうものの、文化は、政治とは異な
り、人民を統治(govern)するわけではない。そこでは専門家の見識は一般人
より確実だ。大衆芸術を衆愚芸術にしないよう、文化庁は一考すべきだろう。
(評論家・呉智英)


この評論には激しく嫌悪感をおぼえます。自分のお気に入りが選ばれなかったからいちゃもん付けているようにしか思えませんね(笑)

一般大衆の判断を衆愚と一蹴し嘆いているかのようですが少数の専門家が下す判断と一般大衆が下す判断どちらが正しいのでしょうか?呉さんは民主主義とダブらせていますが政治の世界ではこの問題が100年以上前に既に議論されていました。

民主主義(衆愚政治)に絶望した一部のインテリ達が社会主義や共産主義のほうが良いのではないか?と全体主義に突き進んで行ったのがつい100年前の事。その結果がどうなったかはいまの世界が表していますね。

『「みんなの意見」は案外正しい』(ジェームズ・スロウィッキー著)という本がが最近アメリカでは話題になっているそうです。この本の中では、 ある条件下で大衆が下す判断は 少数の専門家が下す判断よりも正しいとしています。

もしも戦後60年、一部の専門家によって芸術が統制されていたならいまのジャパニメーションやコミックの文化が日本に生まれる事は無かったと思います

ちなみに 同100選のエンターテイメント部門1位は『やわらか戦車』でした(笑)

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スラムダンクのアレフAlephのCM動画。 やっぱ、井上雄彦は天才だなぁ。 スラダン今見ても、ドキドキします!!




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