2002年8月1日  猫に小判度


パソコンの中で一番稼働率が低いのはどのパーツでしょうか? CPU、メモリー?ハードディスク? 違います。それはグラフィック機能です。
現在売られている平均的なパソコンに搭載されているグラフィック機能を大半の人は30%も使いこなしていません。現在パソコン利用者の約7割がメール等のインターネットでの利用やワープロ、表計算、データベース等の業務アプリケーションの利用者です。これらの処理を行う限り、グラフィックチップに過剰な負荷がかかる事はまずありません。にもかかわらずグラフィックチップメーカーは平均的グラフィックチップの30倍〜50倍以上の性能をもつハイエンドなグラフィックチップの開発にしのぎを削っています。

並のグラフィックボードでさえ30%程度しか使っていない状況でさらに30倍の性能・・・
過剰なまでにオーバースペックな状況の中、ハイエンドなグラフィック機能を100%以上フル稼働させているユーザー達がいます。彼らはゲーマーと呼ばれており、常にハイエンドグラフィックボードの動向に注目し、価格変動を基に購入ポイントの模索をしています。(筆者のその1人)

ゲーマー=ゲームをする人 というわけですがゲームといってもソリテアーや花札、マージャンといった2Dのゲームではありません。パソコンにおけるゲーマーとは特に3Dゲームをやりこんでいる人達を指します。単に3Dゲームといってもジャンルが豊富で説明しだすと濃い世界にはまりそうなのでここでは単に3Dゲームと総称しておきます。

実は、2Dの描画性能は数年前より頭打ちをしており、描画速度は2、3年前も現在もそれほど大きく変わっていません。2Dゲームであれば2年前のグラフィックボードでも十分という事です。ところが3Dとなると話は違ってきます。現在、市販されている最新の3Dゲームは2年前グラフィックボードは殆ど動きません。(仮に動いたとしてもとてもゲームにならないでしょう )3DゲームのテクノロジーはDirectXの進化とともに大きく様変わりしており、ボードがDirectXのどのバージョンに対応しているかによって処理速度が大きく左右されるようになりました。こういった傾向が顕著になってきたのはDirectX7からです。

DirectX7ではT&L機能をHardWareで実行できるようになりました。これにいち早く対応したのがnVIDIAのGeforceシリーズでした。T&Lとはトランスファーアンドライティングの意味です。これに対応したゲームは大幅にポリゴン数を増やしてもコマ落ちすることがなくなりました。ポリゴン数が増えたことによってより細かく緻密な描画が可能になった訳です。

DirectX8ではProgramablePixcelShaderという概念が導入されました。これも真っ先に対応したのはnVIDIAのGeforce3でした。

長くなってきたので続きは次回といことで・・・・